地中海ダイエット食で認知症は予防できるのか

地中海ダイエット(MD)が認知機能低下や認知症を予防することを示唆するエビデンスが増加している。多くの疫学研究やいくつかの無作為化比較試験(RCT)において、認知機能に対するMDの正の効果が確認されているが、調査結果に一貫性はない。英国・キングス・カレッジ・ロンドンのSara Danuta Petersson氏らは、認知機能、認知機能障害、アルツハイマー病(AD)、すべてのタイプの認知症に対するMDの影響について、現時点の情報をアップデートするためシステマティックレビューを行った。Advances in nutrition誌2016年9月号の報告。

あらかじめ指定した基準を用いて、5つのデータベース(PubMed、Embase、CINAHL、CENTRAL、PsycINFO[1806~2015年5月25日])を検索した。ヒトを対象とした研究で、研究の種類に制限はないが英語で書かれたもので、背景調査、介入期間、フォローアップ期間、発行日、そしてMDアドヒアランスと認知機能または認知症症状(認知機能検査により測定)との関連を検討した研究を含んだ。主要な出版物タイプのみが含まれた。

主な結果は以下のとおり。

・25件のコホート研究より32件(RCT5件、観察研究27件)が基準を満たした。
・大部分の研究によると、MDは、認知機能改善、認知障害リスク低下、認知症またはADリスクの低下との関連が示唆された。
・MDとADの関連が認められなかった研究は3件、MDと認知障害との関連が認められなかった研究は3件、MDと認知機能との関連が認められなかった研究は5件であった。
・不均一性が大きく、研究により品質が異なっていた。

著者らは「得られた知見と研究デザインにおける制限に基づくと、MDアドヒアランスは、より優れた認知能力と関連づけられる。しかし、調査結果の大部分は疫学研究であり、MDと認知機能の因果関係ではなく、相関関係が示されていた。因果関係を確立するためにも、さらなる対照試験が必要とされる」としている。

出典

Petersson SD, et al. Adv Nutr. 2016;7:889-904.

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