せん妄後の1年死亡率は34%、認知症の有無で差はなし

せん妄エピソード後の機能や認知機能の低下および死亡率に対し、認知症の有無が影響を及ぼすかについて、オランダ・Meander Medical CentreのSofie van Roessel氏らが、レビューを行った。Maturitas誌2019年7月号の報告。

認知症およびせん妄について、MEDLINE、EMBASEよりシステマティックに検索を行った。研究結果をスクリーニングした後、関連性および妥当性を評価し、データを抽出した。認知機能低下は、ミニメンタルステート検査(MMSE)スコアの低下と定義した。機能低下は、バーセル尺度(BI)、手段的日常生活動作(IADL)スコアの低下または施設入所と定義した。

主な結果は以下のとおり。

・潜在的に関連する研究5,092件より、8研究がレビューに含まれた。
・1年死亡率は、認知症患者で11~45%、非認知症患者で22~44%、全体絶対率は34%(95%CI:0.32~0.36)であった。
・プールされたデータに、グループ間で有意な差は認められなかった。
・MMSEスコアとBIは、6ヵ月後に両群において改善が認められたが、IADLスコアの減少が認められた。
・しかし、認知症患者は非認知症患者と比較し、すべての時点におけるスコアが有意に低かった。
・さらに、せん妄発症後の施設入所リスクは、非認知症患者が20%であったのに対し、認知症患者は33%であった(95%CI:0.06~0.20)。

著者らは「せん妄後の1年死亡率は34%と高く、これは認知症の有無にかかわらず有意な差が認められなかった。認知症患者では、機能や認知機能のスコアが有意に低く、せん妄後の施設入所リスクが高かった。患者および介護者は、この情報を共有すべきであり、事前のケア計画にも役立つ可能性がある」としている。

出典

van Roessel S, et al. Maturitas. 2019;125:63-69.

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