精神疾患患者の喫煙率、双極性障害 vs. うつ病 vs. 統合失調症

米国・ケンタッキー大学のJames G Jackson氏らは、世界規模の論文複合解析を行い、双極性障害と喫煙との関連について調べた。その結果、双極性障害では一般集団と比べて現喫煙者が多いこと、喫煙経験(開始)が多い一方で、禁煙者は少ないことが明らかになった。また、双極性障害患者の喫煙行動の頻度は、うつ病と統合失調症の中間に位置し、統合失調症で最も高頻度であったなども示された。Bipolar Disorders誌オンライン版2015年8月4日号の掲載報告。

本検討で研究グループは、(1)双極性障害患者は、一般集団と比べて喫煙行動との関連が認められる、(2)双極性障害患者の喫煙行動率は、うつ病患者と統合失調症患者の中間程度である、との2つの仮説を立て検証した。PubMed検索または上席著者の論文コレクションから、成人喫煙者に関する論文56本を複合解析に組み込み、双極性障害患者 vs.対照群の現喫煙者、現喫煙の重度喫煙者、喫煙者だが禁煙中、喫煙経験者の各オッズ比(OR)と95%信頼区間[CI]値を算出し評価した。

主な結果は以下のとおり。

・双極性障害vs.一般集団の現喫煙者の複合OR(16ヵ国51試験に基づく)は、3.5(95%CI:3.39~3.54)であった。
・データは限定的であったが、禁煙者のORは0.34(95%CI:0.31~0.37)、喫煙経験者のORは3.6(95%CI:3.30~3.80)であった。
・双極性障害 vs.統合失調症の現喫煙者の複合OR(10ヵ国20試験)は、0.76(95%CI:0.74~0.79)であった。
・喫煙経験者は、統合失調症よりも双極性障害で少ないと言える(OR:0.83、95%CI:0.75~0.91)。
・双極性障害 vs.うつ病の現喫煙者の複合OR(7ヵ国18試験)は、2.05(95%CI:2.00~2.10)であった。
・喫煙経験者は、うつ病よりも双極性障害で多いと言える(OR:1.5、95%CI:1.40~1.70)。一方で禁煙者は、双極性障害のほうがうつ病よりも少ない可能性がある(OR:0.51、95%CI:0.45~0.59)。

出典

Jackson JG, et al. Bipolar Disord. 2015 Aug 4. [Epub ahead of print]

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