双極性障害発症のリスク因子を解析

双極性障害(BD)の発症に対する環境リスク因子については十分にわかっていない。イタリア・Centro Lucio BiniのCiro Marangoni氏らは、長期研究によりBDの有病率、罹病期間、環境曝露の予測値を評価した。Journal of affective disorders誌2016年3月15日号の報告。

著者らは、2015年4月1日までのPubMed、Scopus、PsychINFOのデータベースより、関連キーワード(出生前曝露、母体内曝露、トラウマ、児童虐待、アルコール依存症、大麻、喫煙、コカイン、中枢興奮薬、オピオイド、紫外線、汚染、地球温暖化、ビタミンD、双極性障害)と組み合わせて体系的に検索し、当該研究を抽出した。追加の参照文献は相互参照を介して得た。(1)長期コホート研究または長期デザインの症例対照研究、(2)初期評価時に生涯BDの診断がなく、フォローアップ時に臨床的または構造化評価でBDと診断された患者の研究が含まれた。家族性リスク研究は除外した。研究デザインの詳細、曝露、診断基準の詳細と双極性障害リスクのオッズ比(OR)、相対リスク(RR)またはハザード比(HR)を計算した。

主な結果は以下のとおり。

・2,119件中、22件が選択基準を満たした。
・識別されたリスク因子は、3つのクラスタに分類可能であった。
(1)神経発達(妊娠中の母体のインフルエンザ;胎児発育の指標)
(2)物質(大麻、コカイン、その他の薬;オピオイド薬、精神安定剤、興奮剤、鎮静剤)
(3)身体的/心理的ストレス(親との別れ、逆境、虐待、脳損傷)
・唯一の予備的エビデンスは、ウイルス感染、物質またはトラウマの曝露がBDの可能性を高めることであった。
・利用可能なデータが限られたため、特異性、感度、予測値を計算することができなかった。

出典

Marangoni C, et al. J Affect Disord. 2016;193:165-174.

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