双極性障害のうつ減少のために、日中光を浴びることが重要

 光線療法は、双極性うつ病に対する効果が示唆されている治療方法であるが、うつ病エピソードに対する予防効果が認められるかは、よくわかっていない。桶狭間病院の江崎 悠一氏らは、実生活環境における光曝露が、双極性障害患者のうつ病エピソードの再発に対する予防効果と関連しているかについて、評価を行った。Acta Psychiatrica Scandinavica誌オンライン版2021年2月15日号の報告。

 本研究は、2017年8月~2020年6月に日本で行われたプロスペクティブ自然主義的観察研究である。双極性障害外来患者202例を対象に、ベースラインから7日間連続して日中の光曝露を客観的に評価し、その後の気分エピソードの再発について、12ヵ月間フォローアップを行った。光曝露の測定には、周囲の光を測定できるアクチグラフを用いた。

主な結果は以下のとおり。

・202例中198例(98%)が12ヵ月間のフォローアップを完了した。

・フォローアップ期間中に、うつ病エピソードの再発が認められた患者は、78例(38%)であった。

・潜在的な交絡因子で調整したCox比例ハザードモデルでは、日中の光曝露が1,000luxを超える時間の増加と、うつ病エピソードの再発の減少との間に有意な関連が認められた([log min]ハザード比:0.66、95%CI:0.50~0.91)。

・朝の平均照度が高く([log lux]ハザード比:0.65、95%CI:0.49~0.86)、1,000luxを超える時間が増加すると([log min]ハザード比:0.61、95%CI:0.47~0.78)、うつ病エピソードの再発に有意な減少が認められた。

・日中の光曝露と躁、軽躁、混合エピソードの再発との間に有意な関連は認められなかった。

 著者らは「日中の光曝露の増加とうつ病エピソードの再発の減少との間に有意な関連が認められた。これは、主に朝の光曝露と関連していることが示唆された」としている。

出典

Esaki Y, et al. Acta Psychiatr Scand. 2021 Feb 15. [Epub ahead of print]

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