双極性障害に対する抗けいれん薬の使用は、自殺リスク要因か

躁病または混合エピソードの治療を開始する患者における、自殺企図の危険因子について、フランス・パリ・ディドゥロ大学のF Bellivier氏らが検討を行った。Acta psychiatrica Scandinavica誌オンライン版2017年2月12日号の報告。

欧州14ヵ国から募集された躁病または混合型の双極I型障害患者3,390例を対象に、2年間のプロスペクティブ観察研究を行った。新規自殺企図イベントに関連した患者および治療因子の特定には、ポアソン回帰モデルを用いた。2つの多変量モデルが構築され、過去の自殺企図の有無について層別化された。

主な結果は以下のとおり。

・自殺企図は302件抽出された。ピーク発生率は、治療開始12週以内であった。
・自殺企図歴を有する患者における、自殺企図の再燃リスクと関連する要因は以下のとおりであった。
●初回躁病エピソード発現年齢の若さ(p=0.03)
●ラピッドサイクリング(p<0.001)
●アルコール使用障害、物質使用障害の病歴(p<0.001)
●向精神薬の処方数(p<0.001)
●試験開始時の抗けいれん薬の使用(p<0.001)
・自殺企図歴のない患者における、自殺企図の発生リスクと関連する要因は以下のとおりであった。
●ラピッドサイクリング(p=0.02)
●アルコール使用障害の病歴(p=0.02)
●試験開始時の抗けいれん薬の使用(p=0.002)

著者らは「発症して間もない躁病または混合エピソードを有する、双極性障害患者に対する抗けいれん薬の使用は、自殺企図リスクを増加させる可能性がある。これが原因であるかどうかを明確にするためにも、さらなる双極性障害の研究において検討する必要がある」としている。

出典

Bellivier F, et al. Acta Psychiatr Scand. 2017 Feb 12. [Epub ahead of print]

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