双極性障害患者の飲酒リスク、とくに注意が必要な要因は?

 これまでの研究において、双極性障害(BD)患者のアルコール使用障害(AUD)の合併が報告されているが、BD患者のアルコール使用パターンはよくわかっていない。英国・ウスター大学のKatherine Gordon-Smith氏らは、大規模英国サンプルを用いて、生涯で最も大きい平均週間アルコール消費量の調査を行った。Bipolar Disorders誌オンライン版2020年4月2日号の報告。

 定期的な飲酒経験のある双極I型障害の女性1,203例および男性673例を対象に、半構造化インタビューを実施した。

主な結果は以下のとおり。

・現在の英国推奨アルコール摂取ガイドラインの2倍以上定期的に飲酒していた患者は、女性で52.3%、男性で73.6%であった。

・男女ともに、生涯アルコール消費量の増加と有意な関連が認められたのは以下の項目であった。
 ●自殺企図:女性(OR:1.82、p<0.001)、男性(OR:1.48、p=0.005)
 ●ラピッドサイクリング:女性(OR:1.89、p<0.001)、男性(OR:1.88、p<0.001)

・女性のみで、アルコール消費量の増加と有意な関連が認められたのは以下の項目であった。
 ●うつ病エピソード(OR:1.35、p<0.001)
 ●躁病エピソード(OR:1.30、p<0.004)
 ●最も悪い躁病エピソード中の機能障害の少なさ(OR:1.02、p<0.001)
 ●精神科入院の減少(OR:0.51 、p<0.001)
 ●パニック症の合併(OR:2.16、p<0.001)
 ●摂食障害の合併(OR:2.37、p<0.001)

 著者らは「実臨床において、BD患者のアルコール消費量に関する詳細な情報を収集する意義は大きいと考えられる。アルコール消費量が多いからといって、必ずしもAUDの基準に達しているわけではないが、BDの疾患経過、とくに女性の摂食障害の合併を予測するうえで役立つであろう」としている。

出典

Gordon-Smith K, et al. Bipolar Disord. 2020 Apr 2. [Epub ahead of print]

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