自閉スペクトラム症のうつ病リスクは予測可能か

自閉スペクトラム症患者では、自殺念慮や自殺行為のリスクが有意に増加している。自閉スペクトラム症患者の社会的困難さは、しばしば社会的隔離につながり、そのことでうつ病リスクを高める可能性があると考えられる。オーストラリア・ラ・トローブ大学のDarren Hedley氏らは、自閉スペクトラム症患者の孤独感や社会的支援が、うつ病や自殺念慮に関連する潜在的なリスクおよび保護因子に及ぼす影響について検討を行った。Depression and anxiety誌オンライン版2018年4月16日号の報告。

対象は、全国調査に参加した14~80歳の自閉スペクトラム症患者185例(女性:92例)。

主な結果は以下のとおり。

・対象患者の49%にうつ病が認められ、36%は最近の自殺念慮を報告した。
・対象患者の約半数を占める女性において、男性よりもうつ病スコアが高かったが、自殺念慮に関しては、男女間で差は認められなかった。
・回帰分析では、孤独感、社会的支援の満足度、自閉スペクトラム症の特性がうつ病スコアの予測因子であった。
・社会的支援に対する満足度は、自殺念慮の予測因子とみられたが、うつ病の影響を考慮した後、有意ではなくなった。
・パス解析では、自閉スペクトラム症の特性の重症度がうつ病と独立して関連していることが示唆された。また、うつ病に対する社会的支援数の効果は、孤独感と社会的支援の満足度によりもたらされ、自殺念慮に対する孤独感と社会的支援の満足度は、うつ病によりもたらされることが示唆された。
・関連パターンは、男女ともに同様であった。

著者らは「本研究から、自閉スペクトラム症患者における孤独感や社会的支援は、うつ病や自殺念慮の保護因子、リスク因子とするモデルを支持する結果が得られた」としている。

出典

Hedley D, et al. Depress Anxiety. 2018 Apr 16. [Epub ahead of print]

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