治療抵抗性強迫症治療、増強療法に支持される薬剤は

治療抵抗性強迫症(OCD)の治療では、セロトニン再取り込み阻害薬の増強療法のためにさまざまな薬剤について研究が行われてきた。中国・重慶医科大学のDong-Dong Zhou氏らは、治療抵抗性OCD成人患者における異なる増強療法の包括的な比較を行った。Progress in Neuro-psychopharmacology & Biological Psychiatry誌2019年3月2日号の報告。

PubMed、Embase、Web of Science、CENTRAL、WHO ICTRP、ClinicalTrials.govより、2018年2月20日に検索を行った。ペアワイズメタ解析およびベイジアン・ネットワークメタ解析を行った。主要アウトカムは、有効性とし、Yale-Brown Obsessive Compulsive Scale(Y-BOCS)を用いて測定した。副次的アウトカムは、忍容性(副作用による中止)および許容性(全原因による中止)とした。平均差(MD)およびオッズ比(OR)は、95%信頼区間(CI)を算出した。

主な結果は以下のとおり。

・34試験を含む33件の論文が抽出された(1,216例)。
・プラセボより有意に優れていた薬剤は以下のとおりであった。
●メマンチン(商品名:メマリー)MD:-8.94、95%CI:-14.42~-3.42
●リスペリドン(リスパダールほか)MD:-4.47、95%CI:-8.75~-0.17
●トピラマート(トピナほか)MD:-6.05、95%CI:-10.89~-1.20
●ラモトリギン(ラミクタールほか)MD:-6.07、95%CI:-11.61~-0.50
●アリピプラゾール(エビリファイほか)MD:-5.14、95%CI:-9.95~-0.28
・抗精神病薬(MD:-4.09、95%CI:-6.22~-1.93)およびグルタミン酸作動薬(MD:-5.22、95%CI:-7.53~-2.84)は、プラセボより有意に優れていた。
・研究間で異質性が認められたが、ベースライン時の症状重症度が、有意な調整因子として同定された。
・ベースライン時の症状重症度調整後、クエチアピン(セロクエルほか[MD:-5.00、95%CI:-8.59~-1.29])およびオランザピン(ジプレキサほか[MD:-8.28、95%CI:-15.34~-1.13])についても、プラセボより有意に優れていた。

著者らは「治療抵抗性OCDの増強療法では、抗精神病薬またはグルタミン酸作動薬が支持された。最良の薬剤に関する確定的結論は、異質性や各薬剤に関する研究および患者数が限られているため、明らかになっていない」としている。

出典

Zhou DD, et al. Prog Neuropsychopharmacol Biol Psychiatry. 2019;90:277-287.

コメント

タイトルとURLをコピーしました