パニック症に対する薬物治療は、ここ5年でどのように変化しているのか

パニック症の治療には、いくつかの効果的な薬物治療がある。しかし、その治療結果は多くの患者で不十分であり、現在推奨されている治療法に対する治療反応の質の改善、抗不安薬の組み合わせを広げることの有用性が示唆されている。イタリア・Villa San Benedetto Menni HospitalのDaniela Caldirola氏らは、過去5年間でパニック症に対する薬物治療がどのように変化したかを調査するため、薬理学的研究(第III相臨床試験以降)の最新システマティックレビューを実施した。Expert Opinion on Pharmacotherapy誌オンライン版2018年7月31日号の報告。

主な結果は以下のとおり。

・対象研究は、4件のみであった。
・D-サイクロセリンは、認知行動療法(CBT)増強治療薬として有望でない可能性が示唆された。
・推奨される薬剤の最適化に関連する予備的知見は、以下のとおりであった。
●SSRIは、パニック発作の治療においてCBT単独よりも有用な可能性がある
●広場恐怖症の場合、併用療法が好ましい
●クロナゼパム(商品名:ランドセン、リボトリール)は、パロキセチン(パキシルほか)よりもパニック症の再発減少に有用

著者らは「新たな治療法の欠如を考慮すると、既存の薬剤に対して個別にアプローチを広げていくことは、パニック症に対する薬物療法の治療結果を改善するための最も実現可能な戦略であると考えられる。リアルタイムにデータを収集するウェアラブルデバイス、ビッグデータプラットフォーム、機械学習のアプリケーションなど、最近の技術的な進歩は、より信頼性の高い治療予測に役立つであろう。有用とされている新規治療法に関しても、さらなる研究が推奨される」としている。

出典

Caldirola D, et al. Expert Opin Pharmacother. 2018 Jul 31. [Epub ahead of print]

コメント

タイトルとURLをコピーしました