難治性強迫症に有用な抗精神病薬は何か

英国の国立医療技術評価機構(NICE)の強迫性障害ガイドライン2006では、SSRI治療抵抗性の強迫症(OCD)に対し、抗精神病薬が推奨されている。英国のキングス・カレッジ・ロンドン、サウスロンドン&モーズリーNHSトラストのDavid Veale氏らは、体系的な検討を目的に、OCDに対するSSRI治療の増強療法としての非定型抗精神病薬の臨床的な有用性についてメタ解析を行った。BMC psychiatry誌オンライン版2014年11月29日号の報告。

研究グループは、成人OCDを対象とした最低4週間のプラセボ対照無作為化二重盲検比較試験を抽出した。主要評価項目は、Yale-Brown強迫尺度(Y-BOCS)スコア。包含基準は、Y-BOCSスコア16点以上、少なくとも1剤の適切なSSRIまたはクロミプラミン投与(ランダム化前少なくとも8週間)とした。データソースには、2013年9月までのMEDLINE、EMBASE、PsycINFO、システマティックレビューのコクランデータベース(CDSR)、トライアルレジストリ、医薬品データベース、メーカーデータベースを用いた。フォレストプロットでは、薬剤とプラセボ間のY-BOCSの差を示した。

主な結果は以下のとおり。

・2つの研究から、アリピプラゾール(商品名:エビリファイほか)治療は短期的に効果があることが示された。
・リスペリドン(リスパダールほか)や一般的な抗精神病薬における短期的な効果は、少しだけ認められた。
・クエチアピン(セロクエルほか)またはオランザピン(ジプレキサほか)は、プラセボと比較して有用であるとのエビデンスは認められなかった。

以上の結果より著者らは、「SSRIや認知行動療法に反応しないOCD患者に対する増強療法としては、アリピプラゾールまたはリスペリドンを低用量で慎重に使用すべきである。また、有効性の評価のためには、4週間観察する必要がある」とまとめている。

出典

Veale D, et al. BMC Psychiatry. 2014 Nov 29. [Epub ahead of print]

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