世界の成人ADHD、調査結果からわかったこととは

WHO世界精神保健(WMH)調査において、初めの10ヵ国よりADHDの国際間疫学調査が報告された。現在、成人のADHDに関するデータを収集した全国的または地域的なWMH調査は、20件にまで拡大している。レバノン・Institute for Development, Research, Advocacy and Applied CareのJohn Fayyad氏らは、WMH調査における成人ADHDの疫学調査をレポートした。Attention deficit and hyperactivity disorders誌オンライン版2016年11月19日号の報告。

高所得、中高所得、低所得/中低所得国への調査では(平均回答率68.5%)、2万6,744例より複合国際診断インタビュー(CIDI)が実施された。

主な結果は以下のとおり。

・現在のDSM-IV/CIDIの成人ADHD有病率は、平均2.8%であった。高所得(3.6%)、中高所得国(3.0%)の有病率は、低所得/中低所得国(1.4%)と比較し、高かった。
・最新の成人ADHDの罹患条件は、小児例で平均57.0%、小児サブスレッショルド例で平均41.1%であった。
・成人ADHDは、男性、既婚者、低学歴と有意な関連が認められた。
・成人ADHDは、DSM-IV/CIDIの不安、気分、行動、物質障害と高頻度に併存しており、併存疾患を管理する際のrole impairment(役割の欠如、認知障害、社会的交流)と有意な関連が認められた。
・すべての国において、ADHD治療を求めることは少なく、併存疾患に焦点が当てられていた。

著者らは「成人ADHDは蔓延している重度な障害であり、併存疾患を有することが多い。しかし、国や文化によって認識は異なり、治療が不十分である」としている。

出典

Fayyad J, et al. Atten Defic Hyperact Disord. 2016 Nov 19. [Epub ahead of print]

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