WHO必須医薬品リスト、メチルフェニデートはなぜ却下されたのか

 注意欠如多動症(ADHD)は、一般的な精神疾患であり、使用する分類システムにより異なるもののその有病率は、小児で3~5%、成人で2.5%と推定されている。ADHDに最も頻繁に用いられる薬剤の1つが、中枢神経刺激薬メチルフェニデート(商品名:コンサータ)である。この文献では、メチルフェニデートのエビデンス、WHO必須医薬品モデルリストへの採用申請および専門家委員会からのコメントについて紹介された。

 南デンマーク大学のOle Jakob Storebo氏らによる、BMJ Evidence-Based Medicine誌オンライン版2020年4月24日号の報告。

主な結果は以下のとおり。

・WHOリストにメチルフェニデートを採用するうえで、不確実性や有害事象を強調することなく、潜在的な利点が報告されていた。

・WHOモデルリストの候補約決定においては、潜在的な利点に関する推測に基づくべきではなく、不確実性などを完全に組み込む必要がある。

・メチルフェニデートは60年以上の使用実績があるが、ADHDの小児・青年および成人に対する利点に関するエビデンスが十分ではなかった。

・専門家委員会は、WHO必須医薬品モデルリストへのメチルフェニデート採用を見合わせた。

・その理由として、利益の推測の不確実性および利益と有害事象の両方について入手可能なエビデンスに限界があるとの懸念を示した。

出典

Storebo OJ, et al. BMJ Evid Based Med. 2020 Apr 24. [Online ahead of print]

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