ADHD児への併用療法や抗精神病治療の傾向

ADHDと新規に診断された小児の治療軌跡の特徴を明らかにするため、米国・フロリダ大学のAlmut G. Winterstein氏らが検討を行った。The Journal of clinical psychiatry誌オンライン版2017年7月5日号の報告。

1999~2006年の米国28州のメディケイド(公的医療保険制度)プログラムより、3~18歳の請求記録を用いた。向精神薬使用と精神疾患の診断が6ヵ月以上なく、新規にADHD(ICD-9-CM:314.00)と診断された小児が、コホート研究に登録された。向精神薬多剤併用(3種類以上の使用)、抗精神病薬、抗てんかん薬の使用を評価するため、5年間フォローアップを行った。混合効果ロジスティック回帰を用いて、社会人口統計学的要因で調整し、ADHD診断およびフォローアップ時の年齢を関数とし、各薬剤の使用アウトカム率をモデル化した。

主な結果は以下のとおり。

・コホート対象患者1万6,626例中、診断1年後に1回以上各薬剤が投与されていた患者の割合は、神経刺激薬79.2%、抗うつ薬33.2%、αアゴニスト23.1%、向精神薬多剤併用25.3%であった。
1~5年目までに、抗精神病薬は7.1→14.7%、抗てんかん薬は4.0→7.9%、向精神薬多剤併用は8.5→13.4%に増加したが、この増加はADHD診断時の年齢が3~9歳の小児に限られていた。
3歳でADHDと診断された小児は、各アウトカムにおいて最も有意な増加を示した(各々、OR:1.80、[95%CI:1.36~2.38]、1.85[1.38~2.47]、2.14[1.45~3.16])。
また、向精神薬多剤併用療法が行われた9,680人年のうち39.1%は、ADHD以外の精神医学的診断を受けていなかった。

著者らは「向精神薬多剤併用や抗精神病薬、抗てんかん薬の使用は、フォローアップの年ごとに増加していた。これは、ADHD診断時の年齢によって強く影響され、未就学児では大きく増加したが、年齢が上がるとこの対応はみられなかった。それは、付随する精神障害を医師が診断することによって、部分的にのみ説明可能であった」としている。

出典

Winterstein AG, et al. J Clin Psychiatry. 2017 Jul 5. [Epub ahead of print]

コメント

タイトルとURLをコピーしました