ADHD患者、将来の就労に関する課題

これまでの研究では、多くの注意欠如多動症(ADHD)児が、成人期までの間に数々の障害を抱え続けていることが示唆されている。米国・ニューヨーク州立大学バッファロー校のChanelle T. Gordon氏らは、小児ADHD患者が抱える将来の職業的障害、それに伴う教育上・経済上の問題に関するシステマティックレビューを行った。Clinical Child and Family Psychology Review誌オンライン版2019年2月6日号の報告。

PsycINFO、PubMed、その他のソース(専門家によるコンサルタントや専門書)よりシステマティックに検索し、ADHDまたは関連症状の既往歴のある成人患者を対象とした19件の縦断的研究に関する35論文を抽出した。

主な結果は以下のとおり。

・複数の研究において、ADHD既往者は、そうでない人と比較し、教育的障害が多く、高校や大学を卒業する可能性が低いことが示唆された。
・その後、ADHD既往者は、業務達成率の低下、雇用状況の不安定性の増加、業務パフォーマンスの低下がみられ、これらの結果は、性別、薬歴、症状の持続性に関係なく、一貫して認められた。
・同様の結果が、米国内外の臨床試験および代表的な国内試験でも認められていたが、より古い試験においては、職業的障害が少ないことを示唆する傾向が認められた。
・さらに、ADHDは、年収低下、公的支援への依存増大、ホームレスリスクの増大など、いくつかの経済的問題との関連が認められた。

著者らは「今後の研究では、より多様なソースを利用し、マクロおよびミクロレベルでの分析による、職業的障害に対する革新的な対策が求められる。また、職場環境におけるADHD患者への効果的な支援および介入に関する研究が必要とされる」としている。

出典

Gordon CT, et al. Clin Child Fam Psychol Rev. 2019 Feb 6. [Epub ahead of print]

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