ADHD児への運動効果は

ADHDは、世界の小児の約8~10%に発症する最も一般的な精神神経疾患の1つである。ADHD児の大多数が成人期まで持続的な症状を有していることを示唆する研究が増加しており、ADHDによる人生経過への影響を明らかにしている。ADHD管理の主流は、薬物療法と、行動および心理的な介入であり、潜在的な治療戦略としての運動介入については、あまり注目されていない。ADHD児に対する運動介入の短期的および長期的な影響を調査するため、システマティックレビューが行われた。

シンガポール国立大学のQin Xiang Ng氏らによる、Complementary therapies in medicine誌2017年10月号の報告。

ADHDおよび運動や身体活動に関するキーワードを用いて、PubMedおよびOvidのデータベースより1980年1月~2016年7月までの英語論文を予備検索し、613件が抽出された。全文および関連文献をレビューした。

主な結果は以下のとおり。

・本システマティックレビューには、30件の研究が含まれた。
・ADHDに対する短期的および長期的な身体活動は、臨床的ベネフィットを有していた。
・ほとんどの場合において、ADHDの認知、行動および身体的な症状は緩和された。混合運動プログラムで最大の介入効果が認められた。
・いずれの報告でも、身体活動による副作用は報告されておらず、運動介入は、忍容性の高い介入であることが示唆された。

著者らは「身体活動、とくに中等度から高度な有酸素運動は、ADHD児にとって有用かつ忍容性のある介入である。今後の研究において、より適切に実施された試験を含め、理想的な運動介入を調査する必要がある」としている。

出典

Ng QX, et al. Complement Ther Med. 2017;34:123-128.

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